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NEXT GIGA(ネクスト ギガ)

NEXT GIGAとは、GIGAスクール構想におけるICT環境の更新をはじめとしたもので、GIGA2.0、アフターGIGAとも呼ばれます。ここではその中でもICTを活用した学習の定着や校務利用の促進といった内容を中心に取り扱います。

 

GIGAスクール構想とNEXT GIGA

 「NEXT GIGA」について紹介するにあたって、まずは「GIGAスクール構想」について確認したいと思います。
 「GIGA」とは「Global and Innovation Gateway for All(全ての人にグローバルで革新的な入口を)」のことで、GIGAスクール構想では、Society5.0時代を生きる子供たちに相応しい学び、すなわち誰一人取り残すことなく公正に個別最適化され、創造性を育む学びの実現が目的とされています。

 2019年2月に文部科学省から発表されたGIGAスクール構想によって「児童生徒1人1台端末の整備」や「校内通信ネットワークの整備」が進められ、現在では教師・生徒の誰もがICTを活用した授業・学びを行えるようになりました。

 

「GIGAスクール構想を含む 教育の情報化を通じた教育改革」 令和5年11月2日 文部科学省初等中等教育局学校デジタル化プロジェクトチーム

「GIGAスクール構想を含む 教育の情報化を通じた教育改革」 令和5年11月2日 文部科学省初等中等教育局学校デジタル化プロジェクトチーム


 

 文部科学省の調査によると、全国の小学校においてICT端末を週3日~毎日活用している学校が約9割にも達することが明らかになっており、1人1台端末による学習効果や、校務の省力化を実感する学校も増えてきています。

 現に、OECDにより行われた学習到達度調査「PISA2022」では、日本は数学的リテラシーにおいてOECD加盟国中で1位、読解力はOECD加盟国中で2位、科学的リテラシーはOECD加盟国中で1位という結果になりました。

 

「OECD生徒の学習到達度調査2022年調査(PISA2022)のポイント」国立教育政策研究所


 
 

 今回の結果について文部科学省は、コロナ禍で休校した期間が他国に比べて短かったことや、ICT環境の整備が進み、パソコンで受けるPISAの試験に慣れたことなどが結果に影響したのではないかと分析しています。

 ICT活用による学習効果が調査によって明らかにされた現在、ICTを活用できている学校とそうでない学校の間の格差の問題や、ネットワーク環境が適切に整備されているかどうかなどの問題が顕著に表れてきています。
ICTをより活用し、より良い学びを生み出していくためにも「GIGAスクール構想」を踏まえて「NEXT GIGA」に踏み出していく必要があります。

 
 

NEXT GIGAに向けて

 「NEXT GIGA」で必要になってくるのは、「自治体・学校レベル」・「教職員レベル」・「児童生徒レベル」でのICTの活用です。以下にその例を示したいと思います。

1.自治体・学校レベル →「中長期的視点でのICT環境の整備」
 予算の関係で必要なツールや教材を買えない、ICT 支援員を十分に配置できない、ICTに詳しい人材の不足などの問題を抱えている自治体・学校がまだ多く存在しています。このことによって自治体(教育委員会)間や学校間のICTの活用に差が出てきています。格差を無くしていくためにも中長期の視点からICT環境を考えること、無駄を削減し、予算を確保していくなどの工夫が必要になってくるでしょう。

2.教職員レベル
 ICT端末の活用により、業務効率化進んでいますが、いまだに教師の働き方に関する問題は解決したとは言えず、より一層の改善が必要です。校務DXにより、校務と学習データをつなげたダッシュボードを活用するなどの動きも始まっています。学校教育における教育データの活用を一層進めていくことで、今まで多くの時間をかけていた業務を効率化し、生徒個々に適切な指導・支援を行えるようにしていくことが求められます。

 学習指導要領において、情報活用能力は、言語能力と等しいほど大切で基本となる能力と捉えられています。教師もICTに関する知識や生成AIを使いこなして仕事を行うスキルなど、情報リテラシーが一層求められるでしょう。

 また、総合的な学習(探究)の時間などの学習においてICTの活用は大変効果的です。これからの時代の教師には従来の「教師が教え、生徒が学ぶ」という授業スタイルから「生徒自らが情報を集め、学ぶ」学びのスタイルへの転換も求められてくるでしょう。

3.児童生徒レベル 
 児童生徒にとってICT端末は「文房具」といってよいほど、身近で欠かせないものになってきています。「子供のICT利用に関する調査2023」では学校におけるICT機器の利用について、約8割の子供が「ICT機器を使う授業は楽しい」と肯定的に捉えています。また、「調べ学習」「協働学習」でよく使用していることや教員にICTの指導を受けている児童生徒ほどよりICTの効果を感じているという結果が出ています。

 「子どものICT利用に関する調査2023」20231108_pressrelease_benessePJ_web.pdf (u-tokyo.ac.jp)
 この調査の結果から、ICTを活用すると児童生徒がより能動的かつ主体的に学ぶことが可能になると考えられます。

 また、生成AIの活用も進んでおり、児童生徒の音読を AI が自動採点してくれる「Reading Progress」など、児童生徒の学びをサポートすることができるツールも増えています。

 生涯現役時代と言われ、社会に出てからも自ら学び続け、スキルアップしていく必要がある現代において、ICT端末を活用して学び続ける楽しさを感じたり、ICTを活用した学びを習慣づけていくことがますます大切になってくるでしょう。
 ICTの活用の仕方によっては、ゲームなどの娯楽で使用しすぎて依存してしまう可能性や、SNSなどでトラブルに巻き込まれる危険性もあります。ICTとの付き合い方については、デジタル・シティズンシップ教育などを通して学んでいく必要があります。

教育キーワード「デジタル・シティズンシップ教育」 

 
 

ICT活用を一歩先に進めましょう

 2023年11月29日に閣議決定された文科省補正予算案では、今後5年程度をかけて計画的に端末を更新するための予算が盛り込まれました。補助基準額は端末1台につき5.5万円で、国公私立の小・中・高等学校全ての児童生徒が対象となります。1人1台端末の利活用を進めるためには、端末故障やバッテリー耐用年数に対応した確実な更新を行い、ICT環境を整えていく必要があります。(補助金額等の詳細につきましては文科省や各都道府県の情報をご確認ください)

 実社会でもICTの活用が進み、今では私たちの生活に無くてはならないものになっています。ICTを活用した、自治体や学校での「働き方改革」、教職員の「教え方改革」、児童生徒の「学び方改革」の「三位一体の改革」を進めていくことが今求められています。

 現在どこまでICTを活用できているのか、それぞれの立ち場から現在の位置を確認し、「NEXT GIGA」に向けて行えることを考えていきましょう。

 

 コアネットではICT導入・活用支援を行っております。お気軽にご相談ください。

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