代表的なMDMツールとしては、マイクロソフト社の「Intune」、主にGoogle Chromeを管理する「Google管理コンソール」、Apple社のiOSの管理に利用されることが多い「Jamf Pro」などが挙げられます。
モバイル端末へのアプリのインストールの可否、利用可否などの管理を行うことで、授業や学校生活に関係のないゲームや、違法・有害なアプリに一定の制限をかけることができます。学校として使用を認めたアプリのみを利用させることは、ウイルス対策や生徒のセキュリティを守ることにも繋がります。
また、OSを新しいバージョンにアップデートされないよう設定したり、逆にアップデートを自動的に実施する設定したりすることで管理しやすい環境を構築することができます。
一方で、近年は保護者負担で端末を購入するパターンや、BYOD*形式で各家庭が自由に端末を持参する形での導入が増えたことで、MDMで端末管理を行うことが難しい事例が多くなってきています。また、端末管理を学校が行うことによって教職員の負担が増加し、授業・家庭学習におけるICT活用が進まない要因になってしまうこともあるようです。
ご家庭や生徒自身で管理をするよう方針変更された学校も非常に増えており、インターネット上のトラブルに巻き込まれないようなリテラシー教育や情報教育の充実を端末管理と置き換えて実行されているようです。
いずれにしても、学校として授業・学校生活においてICTをどのように活用していくかのビジョン構築、ICT支援員採用など教職員の負担を軽減する方策などを含めて、端末管理の方針を検討する必要があるでしょう。
*以下のページにてBYODについて解説しています