活用レポート

横浜清風高等学校 ICT教育取材

(2019.12.19)

横浜清風高等学校
ICT教育取材

セルラーモデルのスムーズな導入と利活用

今回は、神奈川県横浜市にある横浜清風高等学校ICT化担当の八木博成先生にタブレットの活用についてお聞きしました。同校はセルラーモデルのiPadを2019年度より高校1年生に1人1台導入しております。生徒への導入前の2018年度に、教員にはiPadが支給され、事前の活用準備をしており、1年目からスムーズな活用を実現しています。実際にタブレットを活用している授業を見学させていただいた後、お話を伺いました。

ICT化担当 八木博成先生

授業見学

今回は、高校1年生の「化学基礎」の授業を見学させていただきました。
授業では「ロイロノート」を活用した授業が行われていました。元素記号について班ごとに調べ、身近なものでどの元素が使われているのかを「ロイロノート」で共有するというものです。
まず各生徒がタブレットを使って調べた答えを「ロイロノート」で班内に共有し、それらを代表者の「ロイロノート」に集約。集約したものをスクリーンに映写された先生の端末へ送り、その内容を見ていくという流れでした。
映写にはApple TVを利用、スムーズに映写がされており、意見の集約からその映写まで、効率的な授業が行われておりました。

インタビュー

―セルラーモデルを利用する場合、データ通信容量が気になりますが、貴校ではどうされているのでしょうか。
データ通信容量は3GBのプランを選択していますが、この夏に校内Wi-Fi設置の工事を行ったので、データ通信とWi-Fiの併用で運用しています。タブレットは主に「ロイロノート」や調べものに利用していますが、Wi-Fiなしでも通信量が足りなくなりそうなのは一部の生徒だけでした。ただし、グローバルクラスではオンライン英会話などを実施しており、通信量が多くなりがちですが、Wi-Fiとの併用をすることで問題なくなると考えています。

―授業を見学していると、iPadにキーボードをつけている生徒さんとそうでない生徒さんがいらっしゃいました。そうした周辺機器は生徒さんが購入したものでしょうか。
そうですね。キーボードやペンなどは生徒に購入してもらっています。必須にすると年度当初の保護者様の負担が増えてしまうことを考慮しています。入力に関してはフリック入力に慣れている生徒もいますので、キーボードもペンも必要であれば購入してくださいというスタンスです。ただ、どのような商品を買ったらいいかという質問もあるので、おすすめの製品などを載せた案内を最初に渡しています。生徒が必要と感じたらその中から買ってもらう感じですね。

 

―本日見学させていただいた授業ではロイロノートを使って意見の集約などを行っておられましたが、タブレットの活用についてお教えてください。
ロイロノートを使って授業の板書の内容や、配布したプリントなどを共有しています。生徒がまだタブレットに完全に慣れてはいないため、プリントを配布し、同内容のものをロイロノートにもいれて、どちらで取り組んでもいいという形で利用しています。映像なども共有することができるので、修学旅行などで学校外にいる生徒に授業の映像を共有し、各自で視聴してもらうといった使い方もしています。
授業以外では「Classi」をポートフォリオの作成に活用しています。行事ごとに振り返りを記録していき、学期に一回取りまとめを行っています。また、毎日の学習時間の記録も行っています。元々本校の取り組みとして、手帳に毎日の学習時間を記録するというものがあり、それをタブレットに移行した形になります。学習時間データは管理画面で教員がすぐに確認ができるようになったので非常に便利になりました。作成したeポートフォリオは、面談時に活用しています。また、今後は保護者との連絡などにも「Classi」の活用をはじめていく予定です。

 

―生徒さんへの導入の前に、教職員の方への導入がありましたが、利活用に向けて気をつけたことはどのようなことですか。若手の教員を中心に勉強会をつくり、若手から一緒に取り組んでいくスタンスを心がけました。上から言われてしまうと反対する教員も多いのでその点には気を付けました。具体的な取り組みとしては週1回の職員会議の終わりに、全員を対象に研修をしていました。教員用のタブレットは手元にあったので、タブレットでできることや、ロイロノートの使い方などを共有していきました。去年の夏ごろから職員会議の資料もタブレットで共有するようになりましたが、明確にタブレットを利用するルールを設けたわけではなく、職員会議で提案をしていく中で徐々に利用した方が便利という考えが根付いていきました。

―今後の展望をお聞かせ下さい。
現在高校1年生だけが1人1台体制になっていますが、全学年1人1台に向けて課題を解決していくことが重要だと感じています。セルラーモデルを利用していく中で、将来的には「5G」にも興味がありますね。利用ができるようになればぜひ導入してみたいと思っています。

 

★Tips

  • セルラーモデル:携帯会社のSIMカードを利用することで、単独で通信を行うことができるモデル。一般的に高速通信を行える容量が月単位で決められている。
  • Apple TV:アップルが開発・販売するセットトップボックス。プロジェクターにつなげることでiPadの画面を無線でスクリーンに映写することができる。(Apple TV)
  • ロイロノート:LoiLoが提供するアプリケーション。テキストや手書き文字、Web検索や地図、写真、動画などの情報を、「カード」にしてアプリ間で即座に共有が行える。(ロイロノート・スクール)
  • 5G:第5世代移動通信システム。「超高速」「超大容量」「超大量接続」「超低遅延」を掲げ、現行の通信システムより格段に速い通信を可能とする。

関連記事

  1. ICT×英語で生徒の英語力を高める教室 神田女学園中学校高等学校

  2. 生徒自身がルールを作り、企画運営するICT委員会 香蘭女学校中等科・高…

  3. ICTとプログラミング教育 相模女子大学中学部の取り組み 相模女子大学…

  4. 1人1台タブレットを活用した授業とは 鶴見大学附属中学校・高等学校(3…

  5. 総合学習の時間にもICTをフル活用 玉川聖学院中等部・高等部

  6. ICTを活用したアクティブラーニング型授業とは 聖徳学園中学校・高等学…

PAGE TOP

企業取材レポート

STEM教育を取り入れた小学生向けスクール「STEMON」

企業取材レポート

受験生に人気の参考書をスマホでも読める電子参考書サービス 『ポルト』

活用レポート

横浜清風高等学校 ICT教育取材

活用レポート

ICTとプログラミング教育 相模女子大学中学部の取り組み 相模女子大学中学部

活用レポート

ICT×AL推進 生徒・教員1人1台iPadの利用 佼成学園中学校・高等学校