2000年前後にネット利用が一般化して以来、受験生・保護者はもちろん在校生・保護者や卒業生とのコミュニケーションにおいても、WEBサイトの重要性が飛躍的に高まっています。実際に、弊社がご支援している多くの学校では、9割以上の学校説明会参加者が、来校前にその学校のWEBサイトを見ています。しかもWEBサイトは、他の広告や制作物と異なり、来校前だけでなく、出願前、合格後、入学後、さらには卒業後も見られ続けます。学校広報におけるWEBサイトの重要性は、一般に思われているよりずっと高いのです。
しかし、上記のような状況にも関わらず、多くの学校では、WEBサイトの制作や更新にかける費用や労力、そして何より「戦略」が不足していると感じます。この状況を打破するためのポイントを以下に挙げます。
受験生・保護者、在校生・保護者、卒業生など、多くの方が見るWEBサイトだからこそ、「特にだれに見てほしいのか」を考える必要があります。八方美人のサイトでは、だれからも振り向いてもらえません。まず、できるだけ具体的に見てほしい「相手」を思い描いてみましょう。一方、「見てほしい相手」がWEBサイトを通じてどうなってほしいのか、つまりゴールの明確化も重要です。
この点を考えるには、貴校と「相手」とのコミュニケーションの全体において、そもそもWEBサイトがどのような位置づけ・役割を果たしているのかをはっきりさせる必要があります。これらのことは、本来はWEBサイトの根幹に関わる重大事であるにもかかわらず、「どう考えていけばよいのか分からない」ため、明確にされず放置されてしまう傾向があります。
だからこそ私たちは、ヒアリングやワークショップを通じて「だれに、どうなってほしいのか」を明確にし、効果的なWEBサイトの礎をつくることを大切にしています。
「だれに、どうなってほしいのか」が明確になったら、いよいよWEBサイトの具体的な設計に進みます。ここで大事なのが、いっそう深いユーザー理解。「相手」をゴールに導くために、どのような「おもてなし」が必要かを考え抜きます。
サイト設計における「おもてなし」とは、簡単に言えば、相手が求める情報にたどり着きやすくすること。そして、その後に、自校が知らせたい情報を自然な形で提示するということです。ともすれば、自校が強調したい情報を大きく打ち出したい気持ちをぐっとこらえ、あくまで「相手」の立場になって、求める情報へのたどり着きやすさを優先することが大事です。
しかしながら、客観的に「相手」が望む情報を把握し、適切にサイト設計に反映させていくことが難しいのも事実です。そこで私たちは、伝えたい相手に近いユーザー(在校生・保護者など)にヒアリングやアンケートをしたり、製作途中のサイトを触ってもらったりして、「相手」がどんなこと/ときに喜び、どんなこと/ときに不満を感じるのかを知ることから始めます。この地道な取組みが、効果的な「おもてなし」の土台をつくるのです。
サイト設計時に重要なもう一つのことは、WEBならではのやり方で情報を伝えるということです。紙の学校案内パンフレットを引き写しただけのWEBサイトをよく拝見しますが、そういうサイトはWEBという媒体の可能性をまったく引き出せていません。では「WEBならではのやり方」とは何か。それは、動画やタイムリーな更新、そして双方向のやり取りができることなどです。例えば、よくある校長先生のメッセージも、動画やブログにすることで、より効果的なコンテンツになりえます。私たちは、「紙の当たり前」に囚われず、柔軟な発想で、また学校の方々との対話のなかで、どんなことをしたら「相手」が喜んでくれるのかを徹底的に考え抜くことを大事にしています。以上のような考え方は、私たちの持つ知見や経験のごく一部です。もし納得や共感をいただけたなら、ぜひお気軽にお問合せをいただければと思います。ご連絡お待ちしています。