次期学習指導要領改訂のポイント解説―「主体的・対話的で深い学び」をどのように実現するか

  • 次期学習指導要領の改訂に向けて、さまざまな議論が進んでいます。時間配当やカリキュラム編成を考える土台となるのは、「生徒にどのような学びを実現したいのか」という問いです。
    今回は、改訂に向けた議論の中から「主体的・対話的で深い学び」に着目し、その実現に向けた授業づくりの2つのポイントをご紹介します。

    深い学びを支える「理解・記憶・活用」の仕組み

    「教えたことは覚えているのに、問い方が変わると答えられない」。こうした経験はないでしょうか。
    知識は、一つひとつを覚えるだけで、使えるようになるとは限りません。既有の知識と結びつけたり、「なぜそうなるのか」を説明したりすることで、意味や関係への理解が深まります。課題解決では、必要な知識を見極め、組み合わせて考えることも求められます。
    こうした「統合的な理解」と「総合的な発揮」を促すには、人がどのように理解・記憶し、知識を活用して思考するのかという認知の仕組みを、教師が理解することが重要です。

    主体的な学びを支える3つの要素

    課題の選択や時間の管理を生徒に任せる際には、その学びを支える力や意欲を育むことも必要です。特に着目したいのが、次の3つです。

    • 学習方略:内容や目的に応じて、学習の進め方を工夫すること。
    • メタ認知:自分の理解や学習状況を確かめ、必要に応じて調整すること。
    • 動機づけ:学習に取りかかり、続けていこうとする意欲をもつこと。

    「分からない」と気づいても、別の学び方を知らなければ、改善は難しくなります。方法を知っていても、取り組む意味を感じられなければ、使おうとしないかもしれません。この3つを関連づけて支えることが大切です。

    では、教師は何を教え、どこを任せ、どう支えればよいのでしょうか。学びの仕組みをものさしに、いまの授業の何を変え、何を大切に続けるかを考えることが、実装への一歩になります。

    次期学習指導要領の改訂を見据え、これからの授業づくりを考えるオンライン講座を11月19日に開催します。
    研究者による自己調整学習の理論解説と、私立中高の現役教員による実践紹介を通して、日々の授業を見直すヒントを探ります。ぜひご参加ください。