なぜカリキュラム・マネジメントが必要なのか
カリキュラム・マネジメントとは、教育課程の編成、実施、評価、改善というPDCAサイクルを計画的に回し、かつ組織的に進めることによって、教育活動の質を高めていくことを意味します。そのことによって、新しい時代を生きる子どもたちに必要な資質や能力を育成することが目的です。
新しい学習指導要領では、カリキュラム・マネジメントの重要性が強調されています。
これまでも教育課程の編成はおこなわれてきましたが、各校でなかなかカリキュラム・マネジメントを構築できなかった理由は以下の3つにあると考えられます。
- カリキュラム編成と言うと、授業のコマ数や配置などに限定されてしまい、教科横断的な発想や授業と学校行事の組み合わせなど、教育活動の全体を考えて構築されていなかった。
- 社会で求められる資質・能力を目標とした教育活動の計画と検証が不十分であった。
- これらを実現させるための人的、物的体制を整備していなかった(そういう発想がない)。
新しい学習指導要領に盛り込まれた「情報活用力」や「問題解決能力」を高め、社会の多様な諸問題に対応できる資質を育てるためには、教科横断型の視点をもって学習する必要があります。そこで、教育の質を高め、学習効果の最大化を図れるカリキュラム・マネジメントの確立が重要であると考えられています。
カリキュラム・マネジメントの7つのポイント
「主体的な学習者を育成するためのカリキュラム・マネジメント」というテーマでポイントを整理すると以下の表になります。
No. |
ポイント |
主張 |
1 |
目標・目的 |
- 目標を決める
- 言葉の定義を行い、共有する
- 「主体的・対話的で深い学び」とは?
(例)表現力を高めるような数学の授業は?
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2 |
横断的な取り組み |
- 教科や教育活動をつなぐ取り組み
- テーマを設定して複数の教科・科目をつなぐ
- 学校行事とも連動させる
- 接合点は育成したい「資質・能力」など
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3 |
外部資源の活用 |
- 学校の人材だけではなく、外部の人材やプログラムを活用
- 情報収集・試してみる(小さくはじめてみる)
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4 |
継続的な実践 |
- サポート体制や仕組みづくりが必要となる
- 体系的な計画が必要であり、データを分析する
- 計画などを見直しながら実践・やめることもあり
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5 |
環境整備 |
- ICT環境の整備のような物理的な整備(ハード)
- リーダーシップを発揮できる環境づくり(ソフト)
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6 |
スキルアップ |
- 組織としても「スキルアップ」=学習する組織
- とりわけ、ICT利活用の研修は組織的な計画が必要
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7 |
学びの パラダイムシフト |
「主体的な学習者」を育成するために 「1~6」の取り組みを再構築することを推奨する
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コアネットでは、学校・教師都合の視点ではなく、学習者の視点から教育活動を考え、カリキュラムマネジメントをするべきだと考えます。
カリキュラム・マネジメント構築支援
コアネットでは以下のようなカリキュラム・マネジメント構築支援を行います。
- 現状の分析と診断
- 新しい学力観に基づく「めざす教育」や「授業」ができているか、の診断を行います
- 学校にある各種データの分析や活用状況を診断して、課題の発見と解決策を提示します
- PDCAマネジメントサイクル確立サポート
- 目標作り(学校、教科、学年、分掌ごと)
- 目標達成を測定するエビデンス作り
(学校評価、授業評価、進学実績、検定取得、各種学習データ等)
- 評価・振り返りの仕組み作り(スケジュールや体制)
- 目標を実現させるための外部資源のご提案など
- 個別の項目(テーマ)を解決するために
- 評価方法の見直し
- ICT利活用を前提とした教育活動
- 「総合的な学び」のための教育プログラムの開発
- 以上の項目を実現するために、2つの関わり方をご提示します
- 継続的な関わり
プロジェクトチームを編成し、課題解決と教職員の発想を変える機会をご提供します
- 教員研修による学びの機会
教員研修により、今後、必要となる考え方をご紹介します