Core-ism! 4号 意味のある“海外体験プログラム”を創る!

  • Core-ism! =コア・イズム!= WEB掲載
    第4号(2015年11月発行)川畑浩之のism

     

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    テーマ・トピック「意味のある“海外体験プログラム”を創る!」

    海外体験プログラムは、語学力の育成はもちろん、日々の教育の成果を確認する「イベント」という位置づけで、プログラム開発するべし!

     

    海外体験プログラムのポジション語学力だけではないプログラムを創造すべし

    海外がフィールドとなるプログラムの場合、いつもとは異なる環境ですから、生徒の気持ちや意欲がそれなりに高まり、大きな努力をしないでも一定の「成果」を得ることはできそうです。しかし私としては、海外へ行くことは貴重な機会であるからこそ、今一度プログラムの目的を明確にし、本当に意味のある、大きな「成果」を獲得できるプログラムとしたいところです。
    具体的には、語学力だけではなく、汎用的なスキルを育成するようなプログラムを創造することが理想となるでしょう。なぜなら、語学だけを育成するのであれば、日本国内でも英会話スクールやSkypeを使ったオンライン英会話などで十分賄うことができるからです。(もちろん、海外プログラムも語学を身につける動機づけとしては、大きな意味があります)

     

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    汎用的なスキルを決めることがポイント

    学校(担当者)として、このプログラムを通して、どのようなスキルを育成するのか、ということを決めることが第一歩となります。例えば、「挑戦する力」というスキルを育成したいのであれば、現地での異文化交流が増えるようなプログラムを開発することができるでしょう。まず育てたいスキルを決めた上で、具体的な内容を決めることが、より意義のあるプログラムへの「格上げ」へと導くのです。こうした考えから、弊社と留学ジャーナルとの共同開発の商品「Top Abroad」では、各学校が海外体験プログラムを行う目的や、育てたいスキルの定義を考えるお手伝いから始め、それぞれの学校に合ったオリジナルのプログラムを提案しています。

     

    事前学習と事後学習の充実がポイント

    海外でのプログラムを充実させ、またそこでの学びを一過性のものにしないためにも、事前学習や事後学習を含めた体系的なプログラムを組むことが大切です。全員が参加する場合は、時間割の中で準備・事前学習をすることは容易なのですが、希望者だけのプログラムの場合、何もせずにポンと海外へ行かせてしまいがちです。

    例えば、希望者を放課後に集めて、定期的な学習をさせる工夫が必要でしょう。事後学習のポイントは、学んだことを「言語化」させることです。言語化とは、話す、つまりプレゼンテーションでも良いですし、レポートを書くことでも良いでしょう。
    ただし、しっかりと他者の評価を受ける機会を持つことが大切です。なぜなら、他者からの評価を受けるという機会こそが、次につながるからです。

     

    生徒の「個」のスキルアップはチームでの取り組みがポイント

    プログラムの中では、「個(=ひとり)」だけの経験に加えて、「チーム」を作りミッションをクリアするような経験が出来ると良いでしょう。同世代の仲間との関わりや、他者比較の経験を通して、自分を客観的に見る「メタ認知力」が育成され、ひいては自己の成長が促されるからです。また中高生にとっては、チーム(仲間)のためにミッションに挑戦するということが、学びのモチベーションを高める「原動力」にもなるとも期待されるところです。

    以上のような主張をする根拠には、弊社が過去2回にわたって主宰してきた「グローバルチャレンジプログラム」の経験があります。詳細は、特設HPなどをご覧ください。

    http://www.core-net.net/gcp/

     

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