教育ICT学校事例レポート(5)瀧野川女子学園中学校・高等学校【前編】

  • 平均点20点上昇!? 「タブレット・タッチペン・MetaMoJi」が実現する

    ICTを用いたアクティブラーニングの実践【前編】

     

    一人一台のタブレットやクラウドアプリケーションを積極的に活用した教育活動を実践する瀧野川女子学園。大画面のタブレットと高性能なタッチペン、協働学習支援アプリ「MetaMoJi」の使用により、紙と同じ使用感を保ちつつ、ICTならではの強みも引き出しています。

    今回は前編として、同校の山口龍介副校長先生に、同校のICT活用の経緯や現状について伺ったインタビューの模様をお伝えします。

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    <理事・副校長 山口 龍介 先生>

     


     

    ―iPadを導入している学校は多いですが、中々Proを使っている学校はないと思います。どのような理由からこれを導入されたのですか。

    山口先生:今年から中1~高2まで全員にiPad ProとAppleペンシルを持たせています。先年までiPad Air 2を使っていたのですが、特にベテラン層の先生方から使いづらいという不満が出ていました。メーカーとやり取りしながら次々と機器を試し、「これなら!」という感触を得ました。

    記述解答の添削をイメージして頂ければと思いますが、中学や高校の学びでは、指や既存のペンでの書き込みでは、伝えられる情報量があまりにも少なくなってしまいます。細かく書くために何度も拡大縮小するのも集中力が削がれるので、大画面のタブレットと、ストレスなく書き込めるペンの必要性を強く感じていました。

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    <iPad ProとApple Pencil>

    画面はほぼA4サイズで、紙のノートと同じ感覚で使えます。細かく書き込めるタッチペンは、タブレットと接続することで15秒で充電可能。ICT機器使用上のストレスが全くありません。

     

    ―先ほどベテラン層の先生方からの不満が…というお話がありましたが、どの学校でも、全学ICT化に当たり、ベテラン層の方にどのように理解を頂くかが課題になっています。新しい機器の導入の効果はいかがでしたか。

    山口先生:一つには、大画面のタブレットと高性能のタッチペンにより、紙に書き込むのと同じ感覚で機器が使えるようになったことが大きなポイントでした。また、学習支援アプリ「MetaMoJi」は、既存の紙資料を取り込んでデジタル教材として簡単に利用でき、新たに時間をかけて一から教材を作る必要がありません。ワープロソフト「一太郎」の開発者が創業した企業なので、手書き文字のテキスト認識などの機能も優れています。

    今では、50代、60代の教員の方が、「やりたい授業ができる」と、むしろ喜んで使っているのではないでしょうか。

     

    ―タブレットを使って、どのような授業を行なっているのですか。

    山口先生:導入にあたり、近大付属高校など他校事例も研究しましたが、より「授業のライブ感」を追求するため、MetaMoJiを使ったリアルタイムの双方向授業を追究しました。

    授業では、MetaMoJiの画面共有機能を使い、教師が生徒の回答を見ながら、どこで躓いているのかを把握し、優れた回答については全体で共有します。一斉授業でありながら、個別学習に近い指導ができるのがポイントです。

    ペアで教えあう活動も多く行っています。計算過程は、誰にでも分かる「説明文」として書くように教えています。生徒も他の生徒の計算過程を参考にしつつ、「伝わる」回答を意識してもらっています。

    授業の模様を撮影した動画はこちら

     

    ―まさに「ICTを活用したアクティブラーニング」の実践ですが、ここまで授業を継続してきて、今どのような効果を感じていらっしゃいますか。

    山口先生:日常授業の定着度が上がり、驚いたことに、従来と同じ難易度のテストでは、20点も平均点が上がってしまいました。教材を印刷したり、生徒が板書したりする手間も省けるので、特に地歴公民などの知識科目では授業効率も2倍に上がっています。

    浮いた時間で発展学習やPBL、演習の入れ込みができ、理科などでも実験の配分を増やすことができます。また、今後ますます重要になるサイエンスの素養を身に付けてもらうため、特に中学では数学や理科の「分かる授業」を重視。この学びの成果が、数年後、大学入試においてどのように花開くか、楽しみにしています。

     

    ―ありがとうございました。引き続き授業見学もよろしくお願いいたします。

     

    ICTの力を引き出した効率化・効果向上により、先生方が真に「やりたい授業」を実現すると共に、生徒たちも楽しみつつ、より深い学びにコミットしています。今後の成果に注目ですね。

    後編では、ICTを使った授業見学の模様についてお伝えします。

    (2016年10月5日取材 聞き手:コアネット教育総合研究所 荻原)


    ◆前編Tips

    ・MetaMoJi:「一太郎」の開発者、浮川和宣・初子夫妻が設立したソフトウェア開発会社。企業での会議のペーパーレス化などを目的とした「MetaMoJi Share for Business」などをリリースしている。教育機関向けサービス「MetaMoJi Classroom」は、第13回日本e-Learning大賞において総務大臣賞を受賞した。

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    MetaMoJi ClassRoom http://product.metamoji.com/education/classroom.html

    MetaMoJi Share for Business http://metamoji.com/biz/share.html

     

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